「射雕英雄伝(しゃちょうえいゆうでん)」で書いたとおり、初めて知った武侠小説は金庸作品でした。
「射雕英雄伝(しゃちょうえいゆうでん)」で武侠小説に魅せられてからは、金庸のDVD、小説を買いあさりました。
のめり込むと途中で止まらない性質なので、あっという間に金庸作品はDVDは観終り、小説は読破しました。
何せ断筆している金庸さん、さてこれからどうした物か・・・
金庸と共に武侠小説の三大家と称される古龍・梁羽生に手を伸ばしました。
まずは古龍。
『大旗英雄伝』
古龍の他の作品にも名前が出てくる、鉄血大旗門の鉄大侠のお話し。
う~ん、まぁ、登場人物達の思い込みや勘違いが多くて、観ていてイラっとしました。
それでも貴重な古龍作品なので、武侠ファンには必須でしょうか。
『怪盗 楚留香(そりゅうこう)』
留香=香りしか残さないと言われるぐらいの軽功(凄い速さで動いたりと身が軽い)の達人が主人公。
全三章で、まだ二章までしか出ていません。
合成がちゃちで興ざめするシーンがあったり、どうにもこうにも主役が小説のイメージと離れているように思えて・・・
こちらも貴重な古龍作品なので、武侠ファンには必須でしょうか。
『PRIDE』
全く違う境遇で育てられた双子の兄弟が、成長してからライバルとして出会い・・・というお話し。
似ても似つかない双子ですが、この二人が好対象。
始めは笑いも多いんですが、途中から終盤にかけてはそれはもう違う話しかと思うほど哀しい展開に。
オープニングの曲が頭から離れませんでした♪
結構楽しめました。
それでは小説はどうかと言うと、金庸と違い古龍の小説は中々手に入りません。
それでも中古で凄い値段で買ったりし、見つけては少しずつ収集。
今でも入手しやすいのが
『陸小鳳伝奇シリーズ』
古龍の代表的なキャラクター陸小鳳が主人公。
飄々とした陸小鳳、男と男の友情、魅力的な女性陣・・・
武侠小説に推理小説がプラスされたような、独特な作品でお気に入りです。
『マーベラス・ツインズ』
表紙の絵でひきますが、中身はれっきとした古龍作品。
上のDVD『PRIDE』の原作です。
DVDはかなり省略しているのが分かります。
こちらの小説はかなりのボリュームで、魅力的な登場人物が多くて楽しめます。
歴史と絡めた作品が多い金庸に対し、古龍の作品は架空の舞台です。
これは香港の作家金庸に対し、台湾の作家古龍は当時の台湾の情勢が関係していると言われています。
主人公の成長過程を描くことが多い金庸に対し、古龍の作品は主人公は登場時、既に武功、性格共に完成していることが多いです。
あとは男同士の濃い友情、様々なタイプの大人の女性が沢山登場するのが特徴でしょうか。
どれだったか古龍の小説の帯に『アジアンハードボイルド』と書かれていて、思わず苦笑してしまいました。
が、読んでみると確かにハードボイルド調です。
金庸と違い、古龍は沢山の作品がありますが早くにお亡くなりになってしまい残念です。
また、作品の権利が沢山の出版社に分かれてしまっていて、日本でも出版元が分かれてしまっています。
出版元の違い、発表のタイミングの違いもあってか訳され方が随分違うのも残念です。
日本でもっと評価されても良いと思うのですが、こういったことも原因かと思い残念です。
ちなみに台湾の友人に武侠小説の話しを聞くと、陸小鳳、楚留香が好きだと言っていました。
古龍のドラマが放映される時間は、通りから人がいなくなるほどだと言っていたのが印象的です。
販売元のMAXAMさんのサイト『武侠スペシャル』で『大旗英雄伝』『怪盗 楚留香(そりゅうこう)』が少し観れます。
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